教育・セミナー・ガイドライン・用語
教育ガイドライン(2022年度版)
教育ガイドライン改訂にあたって
日本区域麻酔学会教育ガイドライン(初版)が発行されて7年が経過いたしました。教育ガイドライン発行当初から,数年後ごとのガイドライン改定が予定されていましたが,今回,ようやく第2版を発行する運びになりました。ガイドラインの目的や特徴,そして修得すべきレベルについての記載方法などは初版を踏襲しています。
今回の改訂に当たっては,日本麻酔科学会教育ガイドラインに準拠して,「大項目」「中項目」「小項目」および「行動目標」を設け,学習者および指導者に対して学習および指導の指針となるように,とりわけJ-RACE(日本区域麻酔検定試験)合格のための指針として役立つことを目指しました。この改訂までの間に,新規の超音波ガイド下ブロック手技をはじめ,多くの区域麻酔関連の新しい知見が登場してきましたが,教育ガイドラインという性質上,新たな知見であっても,まだ評価が十分に定まっていないものについては,掲載を見送りました。最新とはいえないけれども区域麻酔専門医としては当然知っておいてほしい知識をガイドラインに盛り込むようにいたしました。
今回のガイドラインでは,「局所麻酔」(局所浸潤麻酔や表面麻酔など)を「区域麻酔」の下位に位置づける,すなわち「区域麻酔」を広義のものとし,「局所麻酔」を狭義のものとしています。「区域麻酔」と「局所麻酔」を分けて別のものとする立場,「局所麻酔」の中に「区域麻酔」を含める立場もあり,現在のところ統一的な見解はありませんが,本教育ガイドラインでは「区域麻酔」を最も広い範囲として位置づけ,それにより「区域麻酔」学習者には必ず「局所麻酔」も学習していただく,ということを明確にいたしました。
次回の改訂に当たってはさらなるレベルアップを目指したいと考えておりますので,会員諸氏からのお気づきの点がありましたら,教育委員会までご教示いただければ幸甚です。
特記事項
- (L-1):初期研修レベルで修得すること
- (L-2):区域麻酔に従事し2年程度で修得すること
- (L-3):日本区域麻酔学会認定医となるまでに修得すること
本ガイドラインは一般社団法人日本区域麻酔学会理事会に諮って策定されたものである。
2022年6月
一般社団法人日本区域麻酔学会教育委員会
一般社団法人日本区域麻酔学会教育委員会
1.区域麻酔の基礎
2.区域麻酔に必要な基礎知識
3.区域麻酔の臨床
- 3-1 局所麻酔,局所浸潤麻酔
- 3-2 静脈内局所麻酔(Bier ブロック)
- 3-3 脊髄幹麻酔
- 3-4 頭頸部の区域麻酔
- 3-5 上肢の区域麻酔
- 3-6 下肢の区域麻酔
- 3-7 体幹の区域麻酔
- 3-8 産科領域の区域麻酔
- 3-9 小児の区域麻酔
- 3-10 高齢者の区域麻酔
- 3-11 日帰り手術の区域麻酔
- 3-12 心臓・胸部外科手術の区域麻酔
- 3-13 腎泌尿生殖器系手術の区域麻酔
- 3-14 救急患者と区域麻酔
- 3-15 特殊疾患と区域麻酔
- 3-16 処置・検査時の局所・区域麻酔と鎮静
- 3-17 区域麻酔の合併症
- 3-18 局所麻酔薬中毒
- 3-19 区域麻酔のアウトカム
- 3-20 急性痛管理
- 3-21 慢性痛管理およびペインクリニック
- 3-22 がん性痛管理,緩和ケア
1-1 区域麻酔の歴史
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
麻酔の歴史 | 麻酔の歴史 |
局所麻酔 区域麻酔 |
局所麻酔および区域麻酔の歴史について説明できる(L-3) |
区域麻酔の発展 | 区域麻酔法 |
局所浸潤麻酔 末梢神経ブロック 硬膜外麻酔 脊髄くも膜下麻酔 静脈内区域麻酔 |
末梢神経ブロックの歴史および発展について説明できる(L-3) |
穿刺手技 |
ランドマーク法 神経刺激法 X線透視法 超音波ガイド法 |
||
局所麻酔薬 |
コカイン プロカイン ジブカイン テトラカイン リドカイン メピバカイン ブピバカイン ロピバカイン レボブピバカイン その他の局所麻酔薬 |
||
器具・設備 | 注射筒 注射針 電気刺激装置 超音波診断装置 |
区域麻酔への臨床応用について説明できる(L-3) |
1-2 区域麻酔の役割
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
区域麻酔の役割 | 一般社団法人日本区域麻酔学会の理念 | 区域麻酔の進歩と普及 臨床・教育・研究面の向上 |
一般社団法人日本区域麻酔学会設立の目的について説明できる(L-1) |
関与する領域 | 麻酔・周術期管理 疼痛・緩和医療 集中治療 救急医療 |
集学的治療における区域麻酔の役割について説明できる(L-2) |
2-1 区域麻酔に必要な解剖学
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
区域麻酔に必要な解剖学 | 発生学 | 神経発生学 脊柱管・四肢の発生学 中枢神経系(脳・脊髄) 末梢神経 自律神経 |
胎生期における神経系の発生と骨格の形成について説明できる(L-2) |
機能解剖学 | デルマトーム マイオトーム オステオトーム 腕神経叢 腰仙骨神経叢 胸神経 頚神経叢 三叉神経 |
皮膚,筋肉,骨膜への神経支配について説明できる(L-2) 全身への神経分布と各神経の機能(感覚,運動)について説明できる(L-2) |
|
組織学 | 神経 神経束 軸索 神経繊維の分類 有髄繊維 無髄繊維 神経接合部 加齢に伴う神経変化 神経損傷時の反応 |
神経の構造について説明できる(L-2) 神経繊維の分類と役割について説明できる(L-1) 神経損傷時の変性と再生について説明できる(L-2) |
|
末梢神経結合組織 | 神経外膜 神経周膜 神経内膜 傍神経鞘 神経周囲組織 |
神経周囲の構造と支持組織の役割について説明できる(L-2) | |
脊髄膜 | 硬膜 くも膜 軟膜 硬膜外腔 くも膜下腔 硬膜の繊維構造 穿刺針形状と硬膜組織変化 硬膜穿刺後頭痛 |
脊髄膜の構造と血管分布について説明できる(L-2) 穿刺針形状の硬膜組織変化に及ぼす影響と硬膜穿刺後頭痛について説明できる(L-2) 硬膜外腔の構造,脂肪組織,血流,硬膜外腔投与薬物の薬力学について説明できる(L-2) くも膜下腔の構造,脳脊髄液循環,くも膜下腔投与薬物の薬力学について説明できる(L-2) |
|
超音波解剖学 | 脊髄幹 末梢神経 筋・筋膜 動脈・静脈 骨 その他の構造物 |
区域麻酔に必要なさまざまな生体構造の超音波画像の特徴と相互関係について説明できる(L-2) |
2-2 区域麻酔に必要な物理学
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大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
超音波装置の原理 | 超音波の物理学 | 周波数 波長 周期 圧電素子 圧電効果(ピエゾ効果) 音響インピーダンス 反射 散乱 吸収 減衰 Bモード ドプラの原理 カラードプラ法 連続波とパルス波 距離分解能 方位分解能 スライス方向分解能 焦点 サーマルインデックス メカニカルインデックス |
超音波装置について説明できる(L-3) |
アーチファクト | 音響陰影 後方増強 多重反射 鏡面像 サイドローブ |
超音波画像のアーチファクトについて説明できる(L-2) | |
透視装置の原理 | X線の原理と特性 CTの原理 被曝線量と画質 放射線防護 |
X線の原理,被曝線量と防護について説明できる(L-1) | |
神経刺激装置の原理 | オームの法則 時定数 基電流と時値(クロナキシー) クーロンの法則 |
神経刺激装置の原理について説明できる(L-2) |
2-3 区域麻酔に必要な生理学
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大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
侵襲刺激のメカニズムと痛み | 侵襲刺激のメカニズム | 侵襲刺激の種類 侵襲刺激の伝達経路 |
侵襲刺激の種類について説明できる(L-2) 侵襲刺激の伝達経路について説明できる(L-2) |
痛み | 痛みの定義 痛みの種類 痛覚の発生と伝達のメカニズム |
痛みの定義について説明できる(L-1) 痛みの種類について説明できる(L-1) 痛覚の発生と伝達機構について説明できる (L-2) |
|
区域麻酔の生体への影響 | 呼吸・循環への影響 | 心臓への影響 | 心臓の自律神経支配について説明できる(L-1) 区域麻酔の心臓への影響について説明できる(L-2) |
呼吸への影響 | 区域麻酔の呼吸への影響について説明できる(L-2) |
2-4 区域麻酔に必要な薬理学
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
局所麻酔薬の薬理学 | 物理化学的性質 | 構造上の分類 作用時間からの分類 作用機序 塩基型とイオン型 蛋白結合率 |
局所麻酔薬の分類(エステル型とアミド型,短・中・長時間作用型)と,各々の特徴について説明できる(L-1) 局所麻酔薬の作用部位と作用機序について説明できる(L-2) Henderson-Hasselbalch式および塩基型とイオン型について説明できる(L-2) 局所麻酔薬が結合する蛋白および蛋白結合率について説明できる(L-2) |
投与法,体内動態,作用時間 | 投与経路 併用薬 薬物動態 |
局所麻酔薬の投与経路について説明できる(L-1) 局所麻酔薬の併用薬およびその効果について説明できる(L-3) 局所麻酔薬の投与方法,薬物動態について説明できる(L-2) |
|
副作用・合併症 | 麻酔作用による副作用・合併症 神経障害 |
脊髄くも膜下麻酔,硬膜外麻酔,末梢神経ブロックによる合併症について説明できる(L-1) 局所麻酔薬による神経障害について説明できる(L-3) |
2-5 区域麻酔に必要な機器
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
穿刺針 | 穿刺針の先端形状 | 短ベベル針 長ベベル針 Whitacre針(ペンシルポイント針) Sprotte針 Quincke針 Huber針(Touhy針) 後方孔付きHuber針(CSEA針) |
それぞれの穿刺針の先端構造とその特徴について説明できる(L-2) |
穿刺針の長さと太さ | 各々のブロックに適した穿刺針の長さや太さについて説明できる(L-2) | ||
神経刺激針 | 神経刺激の原理について説明できる(L-2) | ||
超音波指向性針 | 超音波指向性の原理について説明できる(L-2) | ||
カテーテル | カテーテルの種類 | 単孔と多孔 hrough needleとover needle 神経刺激カテーテル 超音波指向性カテーテル |
区域麻酔に用いるカテーテルの種類と特徴について説明できる(L-2) |
持続注入ポンプ | ポンプの種類 | ディスポーザブルポンプ 電動式ポンプ |
各種ポンプの特徴について説明できる(L-2) |
投与方法 | 持続投与法(PCAを含む) 間欠的単回投与法 |
投与方法による神経ブロック効果や局所麻酔薬血中濃度の推移について説明できる(L-2) | |
神経刺激装置 | 神経刺激装置の構造と設定 | 陽極と陰極 パルス幅 刺激頻度 出力 |
神経刺激装置による神経同定法について説明できる(L-2) 神経刺激装置設定の目的に応じた調節について説明できる(L-2) |
神経刺激装置と病態 | 末梢神経傷害 糖尿病 |
病態に伴う神経刺激装置の問題点について説明できる(L-3) | |
超音波診断装置 | 超音波診断装置の構造 超音波診断装置の設定 |
周波数 ゲイン フォーカス 深度 コントラスト ダイナミックレンジ 時間ゲイン補正(TGC) |
適切な超音波診断装置設定について説明できる(L-3) |
プローブ | リニアプローブ コンベックスプローブ |
各神経ブロックに適したプローブについて説明できる(L-2) 各プローブの走査法や特性について説明できる(L-2) |
|
穿刺手技 | 平行法と交差法 ニードルガイド |
各穿刺法の適切な施行について説明できる(L-2) ニードルガイドの構造や利点について説明できる(L-2) |
|
X線透視装置 | X線透視を用いた神経ブロック | X線透視下法の利点と欠点について説明できる(L-3) | |
その他の機器 | ニードルナビゲーションシステム | ニードルナビゲーションシステムの原理について説明できる(L-3) | |
注入圧測定器 | 注入圧測定器の原理と合併症予防について説明できる(L-2) |
2-6 超音波ガイド下神経ブロックの基礎
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
超音波画像の適正化 | 超音波画像の特徴 | エコー輝度 画像調整 B-モード ドプラモード M-モード 異方性 |
超音波診断装置(周波数,ゲイン,深度,フォーカス)の適切な設定について説明できる(L-2) 超音波診断装置の画像描出原理について説明できる(L-3) |
アーチファクト | 音響陰影 多重反射 鏡像現象 後方増強 屈折 サイドローブ |
アーチファクトについて説明できる(L-2) | |
超音波ガイド下神経ブロックの基礎 | 描出手技 | 超音波解剖 プローブコントロール (PART) |
適切なプローブ選択とプローブ走査法について説明できる(L-2) 超音波診断装置を用いての主要部位での神経および周辺構造描出について説明できる(L-2) |
穿刺手技 | 平行法と交差法 刺入角度と視認性 エコージェニックニードル 穿刺ガイド ニードルナビゲーションシステム |
平行法あるいは交差法を用いた適切な穿刺手技について説明できる(L-2) 超音波画像上での針先の正しい確認方法について説明できる(L-2) 穿刺を安全に行うための各種器具やシステムについて説明できる(L-2) |
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注入手技 | 分割注入 液性剥離 神経内注入 筋肉内注入 神経刺激装置の併用 注入圧測定 |
安全かつ正確な末梢神経ブロック実施に必要な薬液注入部位と注入法について説明できる(L-2) 正しい薬液注入パターンについて説明できる(L-2) 神経内注入を避けるために必要な対策について説明できる(L-2) |
|
エルゴノミクス | 針-視線連携 | 超音波診断装置と実施者の位置関係や姿勢について説明できる(L-2) |
2-7 区域麻酔と患者管理
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
区域麻酔のながれ | 脊髄幹麻酔(ブロック) 〔脊髄くも膜下麻酔(ブロック)と硬膜外麻酔(ブロック)〕 |
準備 方法 体位 穿刺 効果判定 |
脊髄幹麻酔(ブロック)の適切な準備,実施方法,体位,穿刺部位と効果判定について説明できる(L-2) 脊髄幹麻酔(ブロック)の方法と合併症について患者に説明できる(L-2) |
局所麻酔薬 併用薬 |
手術術式や患者の状態に適した薬物の種類,用量について説明できる(L-2) | ||
合併症 | 神経幹麻酔(ブロック)合併症(低血圧,徐脈,頭痛,局所麻酔薬中毒,硬膜外血腫,硬膜外膿瘍,一過性神経障害,馬尾症候群など)の機序,予防法と対処法について説明できる(L-2) | ||
末梢神経ブロック | 準備 方法 体位 穿刺 効果判定 |
末梢神経ブロックの適切な準備,実施方法,体位,穿刺部位と効果判定について説明できる(L-2) 手術術式や患者の状態に適した末梢神経ブロックの種類について説明できる(L-2) 末梢神経ブロックの方法と合併症について患者に説明できる(L-2) |
|
局所麻酔薬 併用薬 |
手術術式や患者の状態に適した薬物の種類と用量について説明できる(L-2) | ||
合併症 | 末梢神経ブロック合併症(局所麻酔薬中毒,血腫,感染,神経障害,気胸など)の機序,予防法と対処法について説明できる(L-2) | ||
感染管理 | 感染予防 | 実施時の感染予防 感染予防策 |
区域麻酔実施時の感染対策と消毒法について説明できる(L-2) 持続投与カテーテルの清潔操作について説明できる(L-2) 区域麻酔に関する感染対策の立案について説明できる(L-2) |
感染症 | 診断 治療 |
区域麻酔関連感染症の診断と治療について説明できる(L-3) | |
周術期の区域麻酔 | 役割 | 周術期における区域麻酔の役割(とくに麻酔と鎮痛の違い)について説明できる(L-2) | |
麻酔 | 方法 局所麻酔薬 併用薬 |
手術術式および患者の状態に適した区域麻酔方法について説明できる(L-2) 手術術式および患者の状態に適した薬物の種類,用量について説明できる(L-2) |
|
鎮痛 | 方法 局所麻酔薬 併用薬 |
手術術式および患者の状態に適した区域麻酔による鎮痛方法について説明できる(L-2) 手術術式や患者の状態に適した薬物の種類,用量について説明できる(L-2) |
|
区域麻酔による癌性疼痛管理 | 癌性疼痛 | 癌性疼痛の病態,診断,治療,評価について説明できる(L-3) | |
末梢神経ブロック | 適応(役割) 利点と欠点 |
癌性疼痛治療における末梢神経ブロックの適応,役割および利点と欠点について説明できる(L-3) 末梢神経ブロックが施行できない場合の代替方法について説明できる(L-3) |
|
薬剤 神経破壊薬 |
使用する薬剤の種類,用量,効果持続について説明できる(L-3) 神経破壊薬の種類,効果の特徴について説明できる(L-3) |
||
合併症 | 末梢神経ブロックによる合併症,神経破壊薬による合併症について説明できる(L-3) |
2-8 区域麻酔と抗血栓療法
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
薬剤による抗血栓療法 | 総論 | 適応 禁忌 |
薬剤を用いた抗血栓療法の適応と禁忌について説明できる(L-2) |
抗血小板薬 | アスピリン チクロピジン その他の抗血小板薬 |
各種の抗血小板薬の特徴について説明できる(L-2) | |
抗凝固薬 | ワルファリン ヘパリン その他の抗凝固薬 |
各種の抗凝固薬の特徴について説明できる(L-2) | |
抗血栓療法中の患者の区域麻酔 | 区域麻酔と出血リスク | 体表面の末梢神経ブロック 深部の末梢神経ブロック 脊髄くも膜下麻酔 硬膜外麻酔 |
抗血栓療法中の患者での区域麻酔の適応と禁忌について説明できる(L-2) |
2-9 区域麻酔の教育と研修
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
区域麻酔の教育 | 脊髄幹麻酔 | 脊髄くも膜下麻酔 硬膜外麻酔 |
脊髄幹麻酔の教育(実施に必要な知識,安全な手技など)について説明できる(L-3) |
末梢神経ブロック | ランドマーク法 神経刺激法 超音波ガイド法 |
主要末梢神経ブロックの教育(実施に必要な知識,安全な手技など)について説明できる (L-3) | |
区域麻酔の研修 | 専攻医研修 | 研修プログラム シュミレーショントレーニング ラーニングカーブ |
区域麻酔の実践に必要な研修(対象に応じた適切なプログラム,必要な知識や手技,合併症対策など)について説明できる (L-3) |
専門医研修 | 遠隔トレーニング 遺体トレーニング 合併症対策 |
効果的な研修方法について説明できる(L-3) 遺体への倫理的配慮と特性を活かした研修方法について説明できる(L-3) |
|
卒後教育 | 最新知見の収集 | 区域麻酔に関する最新知見の定期的収集について説明できる (L-3) |
2-10 区域麻酔の研究
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大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
研究 | 研究 | 基礎研究 | 基礎実験の概念(in vivo,in vitro など)について説明できる(L-2) 実験対象(動物種や細胞種など)について説明できる(L-3) |
臨床研究 | 前向き研究と後ろ向きデータ収集研究との違いについて説明できる(L-2) 前向き研究に必要な手続きについて説明できる(L-2) 観察研究と介入研究の違いについて説明できる(L-2) 臨床研究に必要な倫理について説明できる (L-2) |
||
統計 | 基本用語 | 危険率と検出率について説明できる(L-1) 必要な症例数の計算原理について説明できる(L-2) |
|
統計の種類 | パラメトリックおよびノンパラメトリック検定について説明できる(L-1) t 検定(Student's t test )の原理と使用可能な対象について説明できる(L-2) 代表的な検定法について説明できる (L-2) オッズ比について説明できる (L-2) |
3-1 局所麻酔,局所浸潤麻酔
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
局所麻酔 | 表面麻酔 | 適応,手技,禁忌,合併症について説明できる(L-2) | |
局所浸潤麻酔 | 周囲浸潤麻酔 創部浸潤麻酔 |
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局所麻酔薬注入 | 関節周囲投与 関節内投与 |
||
適応 | |||
薬剤 | 局所麻酔薬 併用薬 |
||
装備 | カテーテル |
3-2 静脈内局所麻酔(Bier ブロック)
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
静脈内区域麻酔(Bier ブロック) | 適応 | 上肢 下肢 小児 複合性局所痛み症候群(CRPS) |
適応,手技,禁忌,合併症について説明できる(L-3) |
装備 | 駆血帯 | ||
薬剤 | 局所麻酔薬 併用薬 |
||
禁忌 | |||
手技 | |||
合併症 | 局所麻酔薬中毒 |
3-3 脊髄幹麻酔
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
脊髄幹麻酔 | 脊髄の解剖 | 解剖 超音波所見 |
脊髄幹麻酔に必要な脊髄の解剖について説明できる(L-1) |
脊髄幹麻酔の手技 | 麻酔法の選択 薬剤の種類と使用量 体位 効果の確認 |
脊髄幹麻酔の正しい手技について説明できる(L-2) | |
脊髄幹麻酔の合併症 | 硬膜穿刺後頭痛 高位脊髄くも膜下麻酔 硬膜外血腫 |
脊髄幹麻酔の合併症の病理,予防法,治療法について説明できる(L-2) 硬膜穿刺および硬膜穿刺後頭痛への正しい対応について説明できる(L-3) |
|
各種の脊髄幹麻酔 | 脊髄くも膜下麻酔 硬膜外麻酔 脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔(CSEA) 硬膜穿刺硬膜外麻酔(DPE) |
サドルブロック 仙骨ブロック |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-2) |
3-4 頭頸部の区域麻酔
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
気道の区域麻酔 | 気道の解剖 | 神経支配 超音波解剖 |
気道(鼻,口腔,咽頭,喉頭)の神経支配について説明できる(L-2) |
気道の区域麻酔 | 気道の表面麻酔 舌咽神経ブロック 上喉頭神経ブロック 反回神経ブロック 経喉頭ブロック |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) 意識下挿管に必要な区域麻酔について説明できる(L-3) |
|
顔面・頭皮の区域麻酔 | 顔面・頭皮の解剖 | 神経支配 超音波解剖 |
顔面および頭皮の神経支配について説明できる(L-3) |
三叉神経ブロック | 上顎神経ブロック 下顎神経ブロック 眼窩上神経ブロック 眼窩下神経ブロック おとがい神経ブロック |
三叉神経の解剖と走行について説明できる(L-1) 痛みがある部位に応じた適切な三叉神経ブロック法選択について説明できる(L-3) 適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) |
|
顔面・頭皮の神経ブロック | 眼窩上神経・滑車上神経ブロック 耳介側頭神経ブロック 頬骨側頭神経ブロック 大耳介神経ブロック 後頭神経ブロック |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) | |
頚部の区域麻酔 | 頚部の解剖 | 神経支配 超音波解剖 |
頚部の神経支配について説明できる(L-2) |
頚神経叢ブロック | 浅頚神経叢ブロック 深頚神経叢ブロック |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) | |
星状神経節ブロック | 星状神経節の解剖について説明できる(L-1) 星状神経節ブロック施行のための正確な体位について説明できる(L-2) 適応,手技(ランドマーク法,超音波ガイド下法),禁忌,合併症について説明できる(L-3) |
||
頸椎椎間関節ブロック | 適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) | ||
歯顎口腔領域の区域麻酔 | 歯顎口腔領域の解剖 | 神経支配 超音波解剖 |
歯顎口腔領域の神経支配について説明できる(L-3) |
歯顎口腔領域の区域麻酔 | 局所浸潤麻酔 歯槽神経ブロック 大口蓋神経ブロック 鼻口蓋神経ブロック 上顎神経ブロック 眼窩下神経ブロック 頬神経ブロック おとがい神経ブロック 切歯神経ブロック |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) | |
眼科手術の区域麻酔 | 眼の解剖 | 神経支配 超音波解剖 |
眼・眼窩の神経支配について説明できる(L-3) |
眼科手術の区域麻酔 | 球後ブロック 眼球周囲ブロック 表面麻酔 |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) |
3-5 上肢の区域麻酔
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
上肢の区域麻酔 | 上肢の解剖 | 肩関節 肘関節 手関節 神経解剖 超音波解剖 |
上肢・上肢帯の神経支配について説明できる(L-1) 腕神経叢の解剖について説明できる(L-2) 腕神経叢と周囲組織の超音波解剖について説明できる(L-2) |
腕神経叢ブロック | 斜角筋間アプローチ 鎖骨上アプローチ 鎖骨下アプローチ 腋窩アプローチ |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-2) | |
上肢の腕神経叢終末枝ブロックとレスキューブロック | 肩甲上神経 腋窩神経 橈骨神経 正中神経 尺骨神経 筋皮神経 |
走行と神経支配領域および筋支配について説明できる(L-3) 超音波画像を用いての同定について説明できる(L-3) レスキューブロックについて説明できる(L-3) |
|
上肢の静脈内区域麻酔 | 方法 薬剤 作用時間 禁忌 |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) |
3-6 下肢の区域麻酔
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
下肢の区域麻酔 | 解剖 | 腰神経叢 仙骨神経叢 超音波解剖 |
下肢の神経支配について説明できる(L-2) 腰神経叢および仙骨神経叢の解剖について説明できる(L-2) 腰神経叢および仙骨神経叢と周囲組織の超音波解剖について説明できる(L-2) |
腰神経叢 | 腰神経叢ブロック 大腿神経ブロック 伏在神経ブロック 腸骨筋膜下ブロック 内転筋管ブロック 閉鎖神経ブロック 外側大腿皮神経ブロック |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) | |
坐骨神経 | 坐骨神経ブロック 傍仙骨アプローチ 臀下部アプローチ 前方アプローチ 膝窩アプローチ |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) | |
股関節 | 股関節の解剖と神経支配 PENGブロック |
股関節の神経支配について説明できる(L-2) 適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) |
|
膝関節 | 膝関節の解剖と神経支配 膝神経ブロック i-PACKブロック |
膝関節の神経支配について説明できる(L-2) 適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) |
|
足関節 | 足関節ブロック | 適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) | |
仙腸関節 | 仙腸関節の解剖と神経支配 仙腸関節ブロック |
仙腸関節の解剖,神経支配について説明できる(L-3) 適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) |
|
腰椎椎間関節 | 腰椎椎間関節の解剖と神経支配 腰椎椎間関節ブロック |
腰椎椎間関節の解剖について説明できる(L-3) 適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) |
3-7 体幹の区域麻酔
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
体幹の区域麻酔 | 解剖 | 傍脊椎腔 肋間 胸壁 腹壁 脊柱周囲 |
体幹の神経支配について説明できる(L-2) |
傍脊椎ブロック | 肋間アプローチ その他のアプローチ |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) | |
肋間神経ブロック | 適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) | ||
胸筋神経ブロック | PECS1 PECS2 |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) | |
前鋸筋面ブロック | 適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) | ||
腹直筋鞘ブロック | 適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-2) | ||
腹横筋膜面(TAP)ブロック | 季肋部TAPブロック 中腋窩線TAPブロック |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-2) | |
腸骨鼠径・腸骨下腹神経ブロック | 適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-2) | ||
腰方形筋ブロック | 前方アプローチ 側方アプローチ 後方アプローチ |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) | |
傍胸骨肋間筋面ブロック | 浅層アプローチ 深層アプローチ |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) | |
脊柱起立筋面ブロック | 適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-2) |
3-8 産科領域の区域麻酔
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
総論 | 産科領域の区域麻酔の特殊性 | 妊娠に伴う母体の変化 母体投与薬剤の胎児への影響 妊婦の蘇生 |
産科領域の区域麻酔の特殊性について説明できる(L-3) |
産科領域の区域麻酔 | 無痛分娩のための区域麻酔 | 硬膜外麻酔 脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔(CSEA) 硬膜穿刺硬膜外麻酔(DPE) |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) |
帝王切開のための区域麻酔 | 脊髄くも膜下麻酔 脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔(CSEA) |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-2) |
3-9 小児の区域麻酔
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
小児の解剖学的・生理学的特徴 | 神経系 代謝 |
小児の解剖学的・生理学的特徴について説明できる(L-2) | |
小児の薬理学 | 薬力学的・薬物動態学的変化 | 局所麻酔薬 神経毒性 |
小児の薬力学的・薬物動態学的特徴について説明できる(L-2) |
小児の区域麻酔 | 表面麻酔 | EMLAクリーム | 小児の区域麻酔で考慮すべきことについて説明できる(L-3) 小児手術の麻酔管理や術後鎮痛における適切な区域麻酔について説明できる(L-3) |
局所浸潤麻酔 | |||
脊髄くも膜下麻酔 | 硬膜穿刺後頭痛 | ||
硬膜外麻酔 | 仙骨ブロック | ||
末梢神経ブロック | ランドマーク法 神経刺激法 超音波ガイド法 |
||
小児手術の周術期管理 | 術前評価 | 小児の周術期鎮痛における区域麻酔の意義について説明できる(L-3) | |
術後痛管理 | 術後痛評価 | ||
オピオイド鎮痛薬 非オピオイド鎮痛薬 |
|||
周術期合併症 | |||
小児の慢性痛 | 慢性痛評価 | 小児の慢性痛の評価と治療について説明できる(L-3) | |
慢性痛治療 | 非オピオイド鎮痛薬 オピオイド鎮痛薬 |
3-10 高齢者の区域麻酔
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
加齢に伴う解剖学的・生理学的変化 | 神経機能 | 自律神経機能 痛み閾値 認知機能 |
加齢に伴う生理的変化について説明できる(L-2) |
心血管機能 | |||
呼吸機能 | |||
高齢者の薬理学 | 薬力学的・薬物動態学的変化 | 局所麻酔薬 | 加齢に伴う薬力学的・薬物動態学的変化について説明できる(L-2) |
高齢者の手術と区域麻酔 | 局所浸潤麻酔 | 高齢者の区域麻酔で考慮すべきことについて説明できる(L-3) 高齢者の手術の麻酔管理や術後鎮痛における適切な区域麻酔について説明できる(L-3) |
|
脊髄くも膜下麻酔 | 硬膜穿刺後頭痛 | ||
硬膜外麻酔 | |||
末梢神経ブロック | 単回神経ブロック 持続神経ブロック |
||
高齢者の手術の周術期管理 | 鎮痛対策 | 高齢者の周術期鎮痛における区域麻酔の意義について説明できる(L-3) | |
術前評価 | ポリファーマシー 抗凝固薬 |
||
周術期合併症 | 低血圧 低体温 転倒転落 認知機能低下 |
||
高齢者と慢性痛 | 慢性痛評価 | 腰痛 臀部痛 糖尿病性末梢神経障害 帯状疱疹 癌性痛 |
高齢者の慢性痛の評価と治療について説明できる(L-3) |
慢性痛治療 | 非オピオイド鎮痛薬 オピオイド鎮痛薬 |
3-11 日帰り手術の区域麻酔
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
日帰り手術の周術期管理 | 鎮痛対策 | 多様式鎮痛 オピオイド鎮痛薬 非オピオイド鎮痛薬 |
日帰り手術における多様式鎮痛の意義について説明できる(L-3) |
麻酔後回復室(PACU) | 帰宅基準・帰宅 | 麻酔後回復室(PACU)および帰宅後の鎮痛について説明できる(L-3) | |
周術期合併症 | 不適切鎮痛 術後悪心嘔吐(PONV) 帰宅遅延 |
日帰り手術の合併症について説明できる(L-3) | |
患者選択 | 適切な患者選択について説明できる(L-3) | ||
患者教育 | 適切な患者教育について説明できる(L-3) | ||
日帰り手術の区域麻酔 | 局所麻酔 | 表面麻酔 局所浸潤麻酔 周囲浸潤麻酔 創部浸潤麻酔 局所麻酔薬注入 |
日帰り手術における区域麻酔の意義について説明できる(L-3) 日帰り手術の麻酔管理および術後鎮痛において患者や手術術式に応じた適切な区域麻酔について説明できる(L-3) |
脊髄くも膜下麻酔 | 硬膜穿刺後頭痛 一過性神経症状 |
||
硬膜外麻酔 | 仙骨ブロック | ||
末梢神経ブロック | 単回神経ブロック 持続神経ブロック |
||
局所麻酔薬 | 適切な局所麻酔薬について説明できる(L-3) | ||
鎮静法 | プロポフォール ミダゾラム ケタミン デクスメデトミジン |
区域麻酔時の適切な鎮静について説明できる(L-3) |
3-12 心臓・胸部外科手術の区域麻酔
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
心臓血管外科手術の区域麻酔 | 術前評価 | 患者選択 | 心臓血管手術の麻酔管理や術後鎮痛において病態や手術術式に応じた適切な区域麻酔について説明できる(L-3) |
術後管理 | 合併症 | ||
脊髄幹麻酔 | 硬膜外麻酔 脊髄くも膜下麻酔 |
||
末梢神経ブロック | 傍脊椎ブロック | ||
胸部外科手術の区域麻酔 | 術前評価 | 患者選択 | 胸部外科手術の麻酔管理や術後鎮痛において病態や手術術式に応じた適切な区域麻酔について説明できる(L-3) |
術後管理 | 合併症 | ||
脊髄幹麻酔 | 硬膜外麻酔 脊髄くも膜下麻酔 |
||
末梢神経ブロック | 傍脊椎ブロック |
3-13 腎泌尿生殖器系手術の区域麻酔
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
泌尿生殖器の解剖・生理学 | 神経支配 | 腎臓と尿管 膀胱 前立腺と尿道 陰茎と精嚢 精巣 卵巣 卵管と子宮 子宮頸部と膣 外陰部 |
泌尿生殖器の神経支配について説明できる(L-1) 女性生殖器の神経支配について説明できる(L-1) |
女性ホルモン | 女性ホルモン剤の周術期の取り扱いについて説明できる(L-2) | ||
腎血流 | 神経支配と内分泌 区域麻酔の影響 腎不全と区域麻酔 |
腎血流量の正常値,血流分布(腎皮質と腎髄質),神経支配の影響,レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系について説明できる(L-2) 区域麻酔の腎血流量に及ぼす影響について説明できる(L-2) 局所麻酔薬を含む麻酔関連薬剤の腎血流への影響,薬効や代謝に対する腎不全の影響について説明できる(L-2) |
|
泌尿器科手術の周術期管理 | 腎・尿路・前立腺手術 | 腹腔鏡下腎・尿路手術 腹腔鏡下前立腺切除手術 開腹腎・尿路手術 開腹前立腺切除手術 |
適切な区域麻酔法について説明できる(L-2) 術中ヘパリン使用や術創を考慮した適切な区域麻酔法について説明できる(L-3) 腎癌が下大静脈へ進展した場合に起こりうる合併症と術中管理について説明できる(L-3) 大量出血が局所麻酔薬の薬物動態や作用に及ぼす影響について説明できる(L-3) |
腎移植術 | 腎不全患者の血行動態に及ぼす区域麻酔の影響について説明できる(L-3) 術中ヘパリン使用と術創を考慮した適切な区域麻酔法について説明できる(L-3) |
||
経尿道的手術 | 膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt) 前立腺切除術(TUR-P) |
手術に必要な麻酔髄節レベルについて説明できる(L-2) 適切な区域麻酔法について説明できる(L-2) 腫瘍の膀胱内局在と閉鎖神経走行との関係について説明できる(L-3) 閉鎖神経ブロックの適切な選択について説明できる(L-3) 灌流液の種類と患者への影響について説明できる(L-2) |
|
砕石術 | 経皮的腎砕石術(PNL) 経尿道的尿管砕石術(TUL) 体外衝撃波結石破砕術(ESWL) |
手術術式に応じた適切な区域麻酔法について説明できる(L-2) 適切な鎮静・鎮痛法について説明できる(L-2) |
|
精巣摘出術 | |||
包茎手術 | |||
前立腺小線源療法 | 術中に術部の不動化が必要な理由について説明できる(L-2) 適切な区域麻酔法について説明できる(L-2) |
||
婦人科手術の周術期管理 | 卵巣手術 単純子宮手術 広汎子宮全摘術 外陰部手術 |
腹腔鏡手術と開腹手術 | 適切な区域麻酔法について説明できる(L-2) 区域麻酔実施による利点(オピオイド鎮痛薬減量によるPONV頻度減少など)について説明できる(L-2) 手術に伴う神経障害について説明できる(L-3) |
泌尿器科・婦人科手術の区域麻酔 | 局所麻酔 | 表面麻酔 局所浸潤麻酔 周囲浸潤麻酔 創部浸潤麻酔 局所麻酔薬注入 |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) 手術術式および患者に応じた適切な区域麻酔について説明できる(L-3) |
脊髄幹麻酔 | 硬膜外麻酔 脊髄くも膜下麻酔 |
適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-2) 効果範囲の評価方法について説明できる(L-2) 合併症への対応について説明できる(L-3) |
|
末梢神経ブロック | 単回および持続神経ブロック 傍脊椎ブロック 腹横筋膜面ブロック 腰方形筋ブロック 腹直筋鞘ブロック TAPAブロック |
各種腹壁ブロックについて説明できる(L-2) 各手術に適切なブロックについて説明できる(L-2) 適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-2) |
|
鎮静法 | プロポフォール ミダゾラム レミマゾラム ケタミン デクスメデトミジン |
適切な鎮静方法について説明できる(L-3) 鎮静薬と区域麻酔の相互作用について説明できる(L-3) |
3-14 救急患者と区域麻酔
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
救急患者の急性痛管理 | 鎮痛管理 | 痛み評価 多様式鎮痛 非薬理学的鎮痛 非オピオイド鎮痛薬 オピオイド鎮痛薬 区域麻酔 |
救急患者に対する病態に応じた適切な鎮痛について説明できる(L-3) |
鎮静管理 | 救急患者に対する適切な鎮静について説明できる(L-3) | ||
処置時の麻酔,鎮痛および鎮静管理 | 表面麻酔 局所浸潤麻酔 末梢神経ブロック 全身麻酔 |
救急患者処置時の適切な麻酔,鎮痛,鎮静について説明できる(L-3) | |
外傷患者の区域麻酔 | 鎮痛管理 | 持続末梢神経ブロック | 外傷患者の手術の麻酔管理や術後鎮痛において,病態や手術術式に応じた適切な区域麻酔について説明できる(L-3) |
各種の外傷の鎮痛管理 | 大腿骨骨折 肋骨骨折 指切断 熱傷 コンパートメント症候群 |
3-15 特殊疾患と区域麻酔
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
心血管疾患 | 区域麻酔の心血管系に及ぼす影響 | 硬膜外麻酔 脊髄くも膜下麻酔 傍脊椎ブロック 肋間神経ブロック 上肢の末梢神経ブロック 下肢の末梢神経ブロック |
区域麻酔の心血管系に及ぼす影響について説明できる(L-2) |
心臓血管外科手術 | 手術術式および患者の病態に応じた適切な区域麻酔について説明できる(L-3) | ||
非心臓手術 | 高血圧症 左室肥大 虚血性心疾患 心臓弁膜疾患 先天性心疾患 |
||
全身疾患 | 呼吸器疾患 腎疾患 肝疾患 糖尿病 甲状腺疾患 肥満 |
患者の病態生理と区域麻酔との相互作用について説明できる(L-3) 手術術式および患者の病態に応じた適切な区域麻酔について説明できる(L-3) |
|
神経疾患 | 末梢神経疾患 | 遺伝性ニューロパチー 糖尿病性ニューロパチー 化学療法によるニューロパチー 絞扼性ニューロパチー 炎症性ニューロパチー 術後炎症性ニューロパチー |
区域麻酔の神経疾患に及ぼす影響について説明できる(L-2) 手術術式および患者の病態に応じた適切な区域麻酔について説明できる(L-3) |
中枢神経疾患 | 多発性硬化症 ポリオ後症候群 筋萎縮性側索硬化症 脊椎管狭窄症,脊椎ヘルニア 脊髄損傷 |
||
急性コンパートメント症候群(ACS) | 病態生理 診断 |
上肢 下肢 |
ACSの病態,リスク因子,予防法について説明できる(L-3) 区域麻酔のACSに及ぼす影響について説明できる(L-3) |
重症患者 | 集中治療 | 脊髄幹ブロック 末梢神経ブロック 単回および持続持続ブロック |
局所麻酔薬および区域麻酔の重症患者への影響について説明できる(L-3) 重症患者への区域麻酔の適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) |
オピオイド依存患者 | オピオイド依存 | 耐性 離脱症状 乱用 依存 耽溺 オピオイド誘発痛覚過敏 オピオイド依存患者の急性痛管理 |
オピオイド耐性患者の急性痛管理について説明できる(L-3) |
3-16 処置・検査時の局所・区域麻酔と鎮静
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
施設と設備,安全管理 | 施設と設備の特性 | 放射線部 磁気共鳴画像(MRI) 内視鏡室 |
区域麻酔実施部署の特性と使用可能な器具,機材,人材について説明できる(L-3) 必要な生体情報モニタについて説明できる(L-3) 想定しうる急変の原因について説明できる(L-3) 急変時に必要な蘇生器具,薬剤,人材について説明できる(L-3) 急変時を想定した対応プロトコールについて説明できる(L-3) |
準備 | 器具 機材 人材 |
||
安全確保 | モニタリング 蘇生器具・機材 人材 |
||
患者 | 患者選択 患者教育 合併症の説明 |
患者状態評価,適切な患者選択,適切な区域麻酔と鎮静法について説明できる(L-3) 処置・検査後の経過,合併症,実施する区域麻酔の合併症などを患者に説明できる(L-3) |
|
合併症への対応 | 気道閉塞 呼吸抑制 覚醒遅延 悪心嘔吐 アナフィラキシー 局所麻酔薬中毒 処置・検査に伴う合併症 |
気道閉塞,呼吸抑制に対する適切な処置について説明できる(L-2) 悪心嘔吐のリスク因子,発症予防と発症時の適切な対応について説明できる(L-2) 合併症発症時の適切な治療,急変時に必要な処置について説明できる(L-3) |
|
処置・検査後の回復 | 帰室基準 帰宅基準 退室遅延 帰宅遅延 |
退室基準および帰宅基準について説明できる(L-3) 退室後の鎮痛について説明できる(L-3) 退室遅延,帰宅遅延の原因と必要な処置について説明できる(L-3) |
|
区域麻酔 | 区域麻酔の管理 | 表面麻酔 局所浸潤麻酔 周囲浸潤麻酔 創部浸潤麻酔 局所麻酔薬注入 脊髄くも膜下麻酔 硬膜外麻酔 末梢神経ブロック |
処置・検査時における区域麻酔の意義について説明できる(L-2) 処置・検査時の区域麻酔の適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) 処置・検査の方法や患者の状態に応じた適切な区域麻酔について説明できる(L-3) 適切な局所麻酔薬と用量,最大投与量について説明できる(L-1) 区域麻酔の効果について説明できる(L-2) 鎮痛不適切の場合の追加・代替手段について説明できる(L-3) |
鎮痛薬・鎮静薬 | 鎮痛薬 | 多様式鎮痛 非オピオイド鎮痛薬 オピオイド鎮痛薬 |
処置・検査時における多様式鎮痛の意義と合併症について説明できる(L-2) 鎮痛薬の効果と副作用について説明できる(L-2) |
鎮静薬 | プロポフォール レミマゾラム ミダゾラム ケタミン デクスメデトミジン |
各鎮静薬剤の特徴,適応,禁忌,合併症について説明できる(L-2) 区域麻酔時の適切な鎮静薬について説明できる(L-3) 鎮静度評価について説明できる(L-2) |
3-17 区域麻酔の合併症
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
区域麻酔の合併症 | 患者評価 説明と同意 |
潜在的神経障害 抗血栓療法ガイドライン |
区域麻酔の合併症とリスク因子について説明できる(L-2) 抗血栓薬の休薬期間と再開の適切な時期について説明できる(L-2) |
記録 | 区域麻酔時のモニタリングと記録 動画記録 |
||
神経損傷 | 末梢神経の解剖 | 神経外膜 神経周膜 神経内膜 神経束 軸索 |
神経の解剖学的構造の特徴と神経損傷の機序について説明できる(L-2) |
神経損傷の分類 | 神経損傷の分類と機能的予後について説明できる(L-2) | ||
神経損傷の原因 | 末梢神経ブロックに関連する神経損傷 末梢神経ブロックに関連しない神経損傷 機械的損傷 圧損傷 血管損傷 化学的損傷 炎症による損傷 |
神経損傷の発症機序と原因について説明できる(L-2) | |
神経損傷の評価 | 神経局在診断 | 神経損傷に伴う症状による正しい神経局在診断について説明できる(L-2) 診断に必要な検査と評価について説明できる(L-2) |
|
神経損傷の予防 | 手術手技 体位 駆血帯:駆血圧と駆血時間 注入圧測定 |
神経損傷予防について説明できる(L-2) 神経損傷予防に必要なモニタリングについて説明できる(L-2) |
|
血腫 | 血腫の予防と評価 | 画像診断 | 診断に必要な検査と評価について説明できる(L-2) |
3-18 局所麻酔薬中毒
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
局所麻酔薬中毒 | 局所麻酔薬中毒の原因と発生に影響を与える因子 | 原因 中毒発生に影響を与える因子 |
局所麻酔薬中毒の原因について説明できる(L-1) アシドーシス,蛋白結合,併用薬物の影響について説明できる(L-2) |
症状 | 中枢神経症状 心血管症状 アドレナリンの血管内投与 血中濃度と症状の関係 |
代表的な中枢神経症状について説明できる(L-1) 心血管症状(心電図異常,不整脈,徐脈,低血圧など)について説明できる(L-1) 頻脈を生ずるアドレナリンの投与量について説明できる (L-3) リドカインの血中濃度と症状の関係について説明できる (L-2) |
|
治療 | 脂肪乳剤 脂肪乳剤以外の治療薬 |
脂肪乳剤の投与方法と投与量について説明できる(L-2) 脂肪乳剤の作用機序について説明できる(L-3) 脂肪乳剤の副作用について説明できる(L-3) 治療で用いられる抗てんかん薬や抗不整脈薬について説明できる (L-2) |
|
予防 | 局所麻酔薬の極量 | 局所麻酔薬の極量について説明できる(L-1) アレルギー反応との違いについて説明できる(L-1) 血管内注入を避ける手段について説明できる(L-2) |
3-19 区域麻酔のアウトカム
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大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
区域麻酔と医療経済 | コスト | 薬価 材料費 設備投資 診療報酬 |
使用する薬剤,材料,装置,設備などの価格について説明できる(L-3) 区域麻酔単独,全身麻酔併用の場合の診療報酬について説明できる(L-3) 包括医療費支払い制度(DPC)と出来高払いについて説明できる(L-3) |
費用対効果 | 日帰り手術 入院期間 リハビリテーション |
日帰り手術の医療経済的意義について説明できる(L-3) 区域麻酔の手術室滞在,PACU滞在,入院期間に及ぼす影響について説明できる(L-3) 区域麻酔のリハビリテーションへの影響について説明できる(L-3) |
|
管理 | 使用する薬剤や材料の管理方法,保管期限について説明できる(L-3) | ||
区域麻酔と周術期アウトカム | 患者アウトカム | 局所麻酔薬 区域麻酔 |
局所麻酔薬の悪性腫瘍への影響について説明できる(L-3) 区域麻酔の患者アウトカム(術後痛,PONV,重大合併症発症率や死亡率など)への影響について説明できる(L-3) 区域麻酔の担癌患者アウトカム(癌再発,慢性痛など)への影響について説明できる(L-3) 患者の予後を考慮した麻酔・鎮痛方法について説明できる(L-3) |
術後の機能予後 | 慢性痛 関節機能 認知機能 |
区域麻酔の慢性痛,術後オピオイド使用への影響について説明できる(L-3) 区域麻酔の人工関節置換術後の関節機能への影響について説明できる(L-3) 区域麻酔の術後認知機能への影響について説明できる(L-3) |
3-20 急性痛管理
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
患者管理鎮痛法(PCA) | PCAの基本 | 静脈内PCA 硬膜外PCA 原理 適応 |
PCAの意義,利点と欠点について説明できる(L-1) PCAの適応となる急性痛,手術術式,患者について説明できる(L-1) PCAの使用法について患者に適切に説明できる(L-1) |
設定 | ボーラス投与量 持続投与 ロックアウト時間 |
PCA機器の設定について説明できる(L-1) | |
使用薬剤 | オピオイド 局所麻酔薬 併用薬 |
PCAに用いる薬剤とその投与量設定について説明できる(L-1) | |
トラブルシューティング | オピオイドの副作用 強い痛みへの対処(タイトレーション) PCA機器トラブル |
オピオイドの副作用(呼吸抑制,PONVなど),その診断と治療について説明できる(L-2) PCAでは対処しきれない強い痛みの治療(タイトレーションなど)について説明できる(L-3) PCA機器のアラームへの適切な対処について説明できる(L-2) |
|
PCAの終了 | PCA終了の適切な時期について説明できる(L-2) PCA終了後の適切な鎮痛方法について説明できる(L-2) |
||
持続末梢神経ブロック(CPNB) | CPNBの適応と効果,手技 | 期待される効果 適応 禁忌 合併症 穿刺針 持続カテーテル |
CPNBの目的,期待される効果について説明できる(L-2) CPNBの適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) |
薬剤 | 局所麻酔薬 ステロイド デクスメデトミジン オピオイド |
術式や患者の状態に適した局所麻酔薬の種類,濃度,用量について説明できる(L-3) CPNBに使用する薬剤の利点と欠点について説明できる(L-3) |
|
多様式(マルチモーダル)鎮痛 | 多様式鎮痛の目的 | 期待される効果 | 多様式鎮痛の目的と原理について説明できる(L-2) 多様式鎮痛によって期待できる効果について説明できる(L-2) |
オピオイド鎮痛薬 | オピオイドの有害作用とオピオイド減量の意義について説明できる(L-2) | ||
非オピオイド鎮痛薬(鎮痛法) | アセトアミノフェン 非ステロイド性抗炎症薬(NSAID) COX-2阻害薬 ステロイド ケタミン 局所麻酔薬 (区域麻酔) マグネシウム ガバペンタノイド |
多様式鎮痛に用いる薬剤の種類,期待される効果,適応,禁忌,副作用,投与量,効果発現および持続時間について説明できる(L-2) 多様式鎮痛における区域麻酔の意義について説明できる(L-2) 術式や患者の状態に適した鎮痛様式について説明できる(L-3) |
|
薬物投与経路 | 経口投与 静脈内投与 経直腸投与 筋肉内投与 皮下投与 その他の投与経路 |
鎮痛薬の投与経路とその利点と欠点について説明できる(L-2) |
3-21 慢性痛管理およびペインクリニック
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
---|---|---|---|
痛みに対する基礎的な事項 | 痛みの機序 | 痛みの伝達経路と伝達物質 | 痛みの機序と分類について説明できる(L-2) 慢性痛管理における区域麻酔の意義や役割について説明できる(L-2) |
痛みの分類 | 侵害受容痛 神経障害痛 混合痛 心因痛 |
||
慢性痛管理と区域麻酔 | 区域麻酔の意義 | ||
痛みの診断と評価 | 問診 | 病歴聴取 | 痛みの診断と評価について説明できる(L-3) |
痛みの評価 | 視覚アナログスケール(VAS) 数値評価スケール(NRS) フェイススケール 痛みの性状と増強・減弱要因 |
||
身体所見 | 感覚 運動 反射 |
||
器質的疾患の検索 | 血液検査 画像診断 心理検査 |
||
慢性痛の治療 | 薬物治療 | 非ステロイド性抗炎症薬 アセトアミノフェン オピオイド鎮痛薬 抗うつ薬 抗痙攣薬 NMDA拮抗薬 抗不安薬 局所麻酔薬の全身投与 漢方薬 |
慢性痛患者に対する適切な治療(区域麻酔を含む)について説明できる(L-3) 他の専門家への適切なコンサルトについて説明できる(L-3) |
神経ブロック | 脊髄幹ブロック 交感神経ブロック 末梢神経ブロック 神経根ブロック 神経叢ブロック トリガーポイント注射 |
||
運動療法 | |||
精神・心理的治療 | |||
慢性痛治療の区域麻酔 | トリガーポイント注射 | 慢性痛の病態に応じた適切な区域麻酔について説明できる(L-3) 末梢神経ブロックに必要なレントゲン画像所見や超音波画像所見について説明できる(L-3) 各区域麻酔法の適応,禁忌,合併症,手技について説明できる(L-3) |
|
交感神経ブロック | 星状神経節ブロック 胸部交感神経節ブロック 腰部交感神経節ブロック 不対神経節ブロック 静脈内交感神経ブロック |
||
硬膜外ブロック | 頸部硬膜外ブロック 胸部硬膜外ブロック 腰部硬膜外ブロック 仙骨硬膜外ブロック |
||
上肢の末梢神経ブロック | 頸部神経根ブロック 腕神経叢ブロック 肩甲上神経ブロック 肘部と手首関節の末梢神経ブロック |
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下肢の末梢神経ブロック | 腰部神経根ブロック 腰神経叢ブロック(大腰筋筋溝ブロック) 大腿神経ブロック 外側大腿皮神経ブロック 閉鎖神経ブロック 坐骨神経ブロック 足関節の末梢神経ブロック 腰椎椎間関節ブロック 梨状筋ブロック 仙腸関節ブロック |
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頭頚部の末梢神経ブロック | 三叉神経ブロック(上顎,下顎) 三叉神経の終末知覚枝ブロック(前頭,眼窩下,おとがい) 三叉神経節ブロック(ガッセル神経節) 後頭神経ブロック 頸神経叢ブロック 頸椎椎間関節ブロック 舌咽神経ブロック |
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体幹の末梢神経ブロック | 肋間神経ブロック 胸部傍脊椎ブロック 胸筋神経ブロック 腹直筋鞘ブロック 腹横筋膜面ブロック 腸骨鼠経・腸骨下腹神経ブロック 腰方形筋ブロック 脊柱起立筋膜面ブロック 胸椎椎間関節ブロック 後枝内側枝ブロック |
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関節注射 | 肩関節注射 肩峰下滑液包注射 膝関節注射 |
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神経破壊薬による神経ブロック | |||
高周波治療 | 高周波熱凝固法 パルス高周波法 |
3-22 がん性痛管理,緩和ケア
※左右にスクロールすることで内容が表示されます。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 行動目標 |
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がん性痛管理 | がん性痛 | 病態 評価 持続痛と突出痛 |
内臓痛,体性痛,神経障害痛について説明できる(L-3) 痛みの評価法(VAS, NRS,フェイススケールなど)について説明できる(L-2) 持続痛と突出痛について説明できる(L-3) |
WHO方式がん性痛治療法 | 鎮痛薬使用の基本4原則 三段階除痛ラダー 第一段階に用いる鎮痛薬 第二段階に用いる鎮痛薬 第三段階に用いる鎮痛薬 |
基本4原則について説明できる(L-1) 三段階除痛ラダーについて説明できる(L-1) 各段階に用いる薬剤とその特徴,投与量,副作用について説明できる (L-2) |
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脊髄鎮痛法 | 硬膜外鎮痛法 くも膜下鎮痛法 |
適応,解剖,手技,投与薬剤,合併症について説明できる(L-3) | |
三叉神経領域のがん性痛 | ガッセル神経節ブロック | ||
上腹部のがん性痛 | 腹腔神経叢 内臓神経ブロック |
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下腹部のがん性痛 | 下腸間膜動脈神経叢ブロック 上下腹神経叢ブロック |
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胸部のがん性痛 | 肋間神経フェノールブロック くも膜下フェノールブロック |
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会陰部のがん性痛 | 不対神経ブロック くも膜下フェノールブロック |